【教員志望の人向け】部活動がしんどいから小学校を選ぶのはあり?
部活動がしんどそうで…
辞めるぐらいなら部活動のない小学校に行こうかと…
僕は高校から小学校に異動して退職したけど、正直おすすめできる人とできない人がいるかな!
僕は部活動がしんどすぎて、一年目から「辞めたい、辞めたい」と思っていました。
そこで小学校に人事交流で異動しましたが、1年を持たず病休、退職しました。
この記事では、部活動が嫌で高校や中学校ではなく、小学校を選択するのはありなのか、どんな人におすすめなのかを紹介します。
部活動が嫌で小学校を選ぶのはあり?
結論から言うと、部活動が嫌で、小学校を選ぶのはおすすめできません。理由は3つあります。
- 部活動がなくても空き時間がないため残業せざるをえない
- 中高の専門的な学びを伝えるのではなく生活指導によりがち
- 横並びの意識が強く、担任裁量でできることが少ない
部活動がなくても空き時間がないため残業せざるをえない
中学校や高校の教師は、授業準備や部活動に追われるイメージがありますが、小学校でも決して時間に余裕があるわけではありません。
日々の授業準備や学級運営で勤務時間中に空き時間はほとんどありません。お昼休みも給食指導がありますし、休み時間は宿題のチェックです。
さらに子ども同士の喧嘩があれば、その聞き取りや保護者への連絡に時間が取られ、本来の職務である教材研究なんてできません。
ほんとに小学校の先生はスーパーマンだと思います。
部活動がないからといって、労働時間が大幅に減るわけではなく、むしろ別の業務に追われることが多いのが現実です。
中高の専門的な学びを伝えるのではなく生活指導によりがち
小学校では、子どもたちに学習面での指導だけでなく、生活習慣や基本的なルールを教えることも重要な役割となります。
実際に小学校で勤めてみると、むしろ学習指導よりも生活指導がメインだと感じましたね。
対して、中学校や高校では専門的な学びや科目ごとの指導に力を入れます。小学校の教員は生活指導が主な仕事の一部となり、教育の専門性を感じにくい場面が多いです。
専門的な学びを伝えたいという思いがある場合、小学校ではその機会が少なくなるかもしれません。
横並びの意識が強く、担任裁量でできることが少ない
小学校では、学年全体で統一した指導を行う傾向が強いため、個々の教員が自由にカリキュラムをアレンジしたり、独自の授業を展開したりする余地が少ないことがあります。
横並びの意識が強く、自分の裁量で教育内容を大きく変えることが難しいため、独創性や個性を発揮する場面が限られるかもしれません。
授業スタイルや宿題の出し方、タブレットの使用時間など全部揃えないといけなくてしんどかった…
部活動が嫌で小学校を選ぶのがおすすめな人
部活動が嫌で小学校を選ぶのがおすすめな人の特徴は次の3つです。
- 教科の専門性というよりは子どもの成長
- 叱る指導も時には必要と割り切っている
- 平日の空き時間はいらないが土日は確保したい
教科の専門性というよりは子どもの成長を重視
小学校の教員は、教科ごとの専門性を追求するよりも、子どもの全体的な成長や発達をサポートする役割が求められます。
学問的な深さよりも、生活習慣や社会性の育成など、子どもの日々の成長を見守りたいと考える人にとっては、小学校の環境は非常に適しています。
部活動がなくても、子どもの成長に関わる業務に満足感を感じられるでしょう。
叱る指導も時には必要と割り切っている
小学校では、基本的な生活習慣を身につけさせるために、叱る場面も少なくありません。
特に低学年では、基本的なルールやマナーを教えることが重要です。時には厳しい指導が必要になることもありますが、それを「子どものため」と理解し、割り切れる人にとっては、小学校の教職が向いています。
僕は叱る指導は不要だと思っていましたが、小学校は叱るが当たり前で毎日大声が飛び交っていましたね。
部活動の指導で悩むよりも、日常の指導で子どもたちと向き合うことを好む人には良い選択肢です。
平日の空き時間はいらないが土日は確保したい
部活動の指導がない分、小学校では平日に忙しく働くことが多いですが、その代わり土日は比較的自由な時間を確保しやすい環境です。
平日は忙しくても構わないが、週末は家族や趣味の時間を大切にしたいと考える人にとって、小学校の教職は魅力的です。
僕は業務が多すぎて土日も出勤していたから本末転倒でした…
ベテランの先生はうまくやっていましたね。
特に、部活動のために土日が犠牲になることを避けたい人には、理想的な働き方ができるでしょう。
部活動が嫌で小学校を選ぶのをおすすめできない人
部活動が嫌で小学校を選ぶのをおすすめできない人の特徴は次の3つです。
- 教科の専門性を通して学びに興味を持って欲しい
- 叱るというよりは対話をして納得してほしいと思っている
- 土日はないかもしれないがゆとりをもって働きたい
教科の専門性を通して学びに興味を持って欲しい
もし、教員として教科の専門性を深め、子どもたちに学問の面白さや奥深さを伝えたいと考えているならば、小学校の教職は不向きかもしれません。
小学校では幅広い教科を教えるため、一つの教科に特化した教育を行うことが難しくなります。
そのため、教科ごとの専門的な学びを重視したいと考えている人には、より高い専門性を求められる中学校や高校の方が適しているでしょう。
叱るというよりは対話をして納得してほしいと思っている
小学校では、子どもたちに対して、基本的なルールやマナーを身につけさせるために、叱る場面が多くあります。
しかし、対話を通じて子どもたちに納得してもらい、自己成長を促すことを重視する人には、この環境がストレスになる可能性があります。
もちろん、中高でも叱ることはありますが最終手段だと思っていました。小学校では日常茶飯事でストレスが溜まります。
叱ることよりも、対話を通じた指導を望む場合、中学校や高校での指導がより適しているかもしれません。
土日はないかもしれないがゆとりをもって働きたい
部活動の指導がない分、小学校では土日が比較的自由になることが多いですが、その代わり平日は非常に忙しいことが一般的です。
平日の労働時間が長く、ゆとりを持って働きたいと考える人にとっては、むしろ小学校の教職は厳しい環境になるかもしれません。
週末の休息を優先するよりも、日々の労働時間のバランスを重視する場合は、小学校よりも他の選択肢を検討した方が良いでしょう。
現役教員が小学校へ異動する方法
現役教員が小学校へ異動するには、「異校種間交流」という人事制度を利用する必要があります。
田舎の高校でよくあるのが、例えば野球部の監督がいないため中学から無理やり引っ張ってくる時などに使われます。
この制度を利用することで、中高の教員も小学校免許を持っていれば異動できます。
ただし、異動にはそれなりの理由も必要です。
僕の場合は、「小学校でアクティブラーニングの探求がしたい」という理由で校長に持っていきましたが、それでは弱いらしく。
「結婚して実家に帰らなければならない」という理由も入れた方がいいと言われました。(結婚する予定はあったのでうそではありません)
あとは、校長が書類を準備してくれる書類をかいて、教育委員会との面接行い、承認されれば異動できます。
校長には推薦書などさままざな苦労をかけることになるので、めんどくさがられないように普段の関係を良好に保っておきましょう。
小学校が合わなかった時の対処法
もし、小学校が合わなかったが合わなかった場合できる対処法は以下の3つです。
- 数年間我慢して元の校種に戻してもらうor異校種間交流で中高へ
- 1年間で無理を言って元の校種に戻してもらう
- 転職または起業を検討する
数年間我慢して元の校種に戻してもらうor異校種間交流で中高へ
小学校の環境にどうしても馴染めない場合、まずは数年間の辛抱を考えてみてください。
その後、教育委員会や学校の管理職と相談し、元の校種(中学校や高校)に戻してもらう方法があります。
また、最初から小学校で採用された場合は、異校種間交流プログラムを活用して、一時的に中学校や高校での勤務を経験することで、再度自分に合った教育現場を見つけることができるかもしれません。
1年間で無理を言って元の校種に戻してもらう
もしどうしても我慢できない場合、1年間の試行期間を経て、無理を言ってでも元の校種に戻してもらう選択肢もあります。
この場合、教育委員会や学校に早めに相談し、移動の手続きを進める必要があります。
ただし、元の校種に戻るためには空きがあることが条件となるため、早めの行動が重要です。
退職する際に打診されました。実際に1年で戻った人もいるそうです!
転職または起業を検討する
教育の現場に限らず、他のキャリアを模索することも一つの選択肢です。転職を考える場合は、自分のスキルや経験を活かせる職種を探し、キャリアチェンジを図ることができます。
また、教育経験を活かして起業することも一つの道です。
自分の好きなことや得意分野を活かして、独立して新しい道を切り開くことも考えてみてください。
まとめ
部活動がしんどいからといって小学校への異動を考える場合、しっかりと自分の適性を見極めることが重要です。
小学校では、生活指導や統一された指導が求められるため、教科の専門性や対話重視の指導を希望する人には合わない可能性があります。
一方で、子どもの成長をサポートしたい、平日の忙しさは構わないが週末は確保したいと考える人には適しています。
もし異動後に合わないと感じた場合、早めに他の対処法を検討することが大切です。