【高校国語教員が解説】国語の先生になるために必要なこと!
国語の先生になりたいんだけど、
国語の先生になるためにはどんな勉強をすればいいの?
国語の先生に向いている人はどんな人?
僕は高校生の時、1番苦手だったのが国語だったよ。
結論、どんな人でも国語の先生はなれるよ!
僕は大学から即採用されて、7年間高校国語教員として働きました。また、今は私立高校の非常勤講師として働いています。
高校の時は、国語が1番嫌いで苦手だった僕ですが、国語の教員としてやっていけています。
結論、国語の教員は誰でもなることができると思っています。
「自分には国語力がないから…」「漢字が弱いから…」「字が汚いから…」など悩まなくても大丈夫です!
この記事では、国語科教員なるための具体的な方法や国語の先生に必要なスキルなどを解説します。
国語の先生になるための具体的なステップ
国語の先生になるためには、まず必要な免許を取得し、その後教員採用試験に合格することが基本的な流れです。
ここでは、その具体的なステップについて詳しく解説します。
国語の教員免許が取得できる学校に通う
まず、国語の教員免許を取得するためには、教育学部や国語教育専攻がある大学や短期大学に進学することが必要です。
これらの学校では、国語教育に必要な知識やスキルを学ぶことができるだけでなく、教職課程を履修することで、教員免許取得に必要な単位を取得できます。
教員免許は試験がなくて、授業をとって、実習に行くだけで免許を取得できるよ。
国語の教員免許を取得しよう
大学や短期大学で教職課程を履修し、必要な単位を取得すると、国語の教員免許を申請できます。
教員免許にはいくつかの種類があり、それぞれ必要な学歴や経験が異なります。
一種免許状
一種免許状は、大学卒業者が取得できる免許です。
国語教員として働く上で最も一般的な免許であり、ほとんどの公立高校や中学校で求められる資格です。
一種免許状を取得するには、大学での所定の単位を取得することが必要です。
二種免許状
二種免許状は、短期大学卒業者が取得できる免許です。
中学校の教員として働く際に有効ですが、高校で教えるには一種免許状が求められることが多いため、将来的に高校での教職を目指す場合は、大学編入を考慮する必要があります。
専修免許状
専修免許状は、大学院修了者が取得できる免許です。
専門的な知識や研究を深めた上で教員としてのキャリアを積みたい場合に有効であり、特に教育においてリーダーシップを発揮したい場合に有利です。
受けたい自治体の教員採用試験を受けよう
教員免許を取得したら、次は教員採用試験を受けるステップです。
採用試験は自治体ごとに異なるため、受験したい地域の試験情報をしっかりと確認し、対策を立てましょう。
試験では、筆記試験や面接、模擬授業などが行われ、教育に関する知識や実践力が問われます。
合格しなかった場合でも国語の先生として働ける可能性あり
もし教員採用試験に合格できなかったとしても、国語の先生として働く道はまだ残されています。
最近は教員不足で、講師を募集している自治体がほとんどです。
再挑戦のための経験として、常勤講師として働くことも一つの手です。
常勤講師として働きながら、次年度の採用試験に向けて対策を練ることで、合格のチャンスを高めることができるでしょう。
また、私立学校や塾、予備校などでは、教員免許があれば採用される可能性が高く、教育現場での経験を積むことができます。
国語の先生に必要とされること
国語の先生として働く際には、教育する生徒の学年や進路に応じたスキルや知識が求められます。
中学校と高校では、役割や求められる資質が異なるため、それぞれの特徴を理解することが重要です。
中学校教員の場合
中学校の国語教員として働く際には、教科の専門知識よりも、子どもとの関わり方が重視されます。
中学生は、思春期の中で自己形成を進める時期にあるため、生徒との信頼関係を築き、彼らの成長を支えることが重要です。
高校での学習にスムーズに移行できるように、基礎力を固める授業が求められます。
単に知識を教えるだけでなく、生徒の学習意欲を引き出す工夫や、全体的な学習習慣の定着を図ることが必要です。
高校教員の場合
高校の国語教員として働く際には、教科の専門性が非常に重要視されます。
特に古典や漢文など、難解な内容を教える際には、深い専門知識と分かりやすく伝える力が求められます。
また、生徒の進路に応じて授業内容を調整することも大切です。
大学受験を目指す生徒には、受験に必要な国語力を鍛える授業が必要であり、特に読解力や記述力の強化が求められます。
一方で、就職を希望する生徒には、社会で役立つコミュニケーション力やビジネス文書の書き方など、実践的な内容を含む授業が求められます。
国語の先生が向いている人
結論、誰でも国語の先生にはなれますが、以下の人は特に向いていると思います。
文章を読むのが苦痛ではない
国語の先生は、日常的に多くの文章に触れることが求められます。
古典文学や現代文のテキスト、詩歌など、幅広いジャンルの作品を読み解く力が必要です。
そのため、文章を読むことが苦痛ではなく、むしろ楽しみとして捉えられる人が向いています。
さらに、文章を読むだけでなく、その内容を生徒に分かりやすく伝える力も求められるため、読解力と表現力の両方を備えていることが理想です。
国語が苦手だった人
意外に思われるかもしれませんが、国語がかつて苦手だった人も国語の先生に向いていることがあります。
僕も1番国語が嫌いで、苦手でした!
苦手だった経験を持つ人は、生徒がどこでつまずくのか、どうすれば理解しやすくなるのかを深く理解している場合が多いです。
自身の経験を活かして、同じように国語に苦手意識を持つ生徒をサポートできる力は、国語の先生として大きな強みになります。
国語が苦手だったからこそ、学びの楽しさや重要性を理解し、それを生徒に伝えたいという熱意を持っている人は、国語の先生として生徒たちの成長を後押しする存在となるでしょう。
国語の先生はどんな仕事がある?
国語の先生として働く際には、授業を行うだけでなく、さまざまな業務を担当することになります。ここでは、一般的な業務と国語教師ならではの業務について説明します。
一般的な業務
- 授業準備と授業実施: 国語の授業を行うためには、教科書や教材を基に授業計画を立て、具体的な指導内容を考えます。また、生徒が理解しやすいように、効果的な教え方や資料を準備することが求められます。授業中には、生徒の反応を見ながら進行し、疑問点を解消しつつ、理解を深めることが重要です。
- テスト作成と採点: 定期的に行われるテストの作成と採点も重要な業務です。テストの内容は、授業で扱った内容を元に、生徒の理解度を測るものであり、結果を基に授業の進行や補習の計画を立てることが求められます。
- 生徒指導と進路相談: 日々の生活指導や学習面での相談に乗ることも国語の先生の役割です。生徒一人ひとりの性格や学力に合わせた指導を行い、必要に応じて保護者と連絡を取り合うこともあります。また、生徒の進路選択に際して、適切なアドバイスを行うことも重要です。
国語教師ならではの業務
- 志望理由書や小論文の添削指導: 国語の先生は、生徒が進学や就職の際に提出する志望理由書や小論文の添削指導を行うことが多いです。生徒が自分の考えや意欲を適切に表現できるように指導し、文法や表現の改善点をアドバイスします。特に大学受験の際には、志望理由書や小論文が合否に大きく影響するため、国語の先生の役割は非常に重要です。
- 百人一首や群読コンテストなどのイベントを企画: 国語の授業の一環として、百人一首や群読コンテストなどの文化的なイベントを企画・実施することがあります。これらのイベントは、生徒が国語や日本文化に親しむ機会を提供するだけでなく、クラスの団結力やコミュニケーション能力を高める場にもなります。イベントの企画・運営には、事前の準備や生徒との協力が不可欠です。
国語の先生が学んでおくべきこと
国語の先生として生徒に質の高い教育を提供するためには、さまざまな知識やスキルを身につけておくことが必要です。以下に、国語の先生が学んでおくべきことを具体的に説明します。
文章の構成を把握する能力
国語の授業では、生徒に文章の構成や論理的な展開を教えることが重要です。
文章の構成を正確に把握し、それを分かりやすく生徒に伝える能力が求められます。これには、序論・本論・結論の構成や、論理の一貫性、段落のつながりなどを理解し、適切に指導できる力が含まれます。
生徒が自分の考えを効果的に表現できるように、文章構成の基本を教えるための知識と技術が必須です。
古典の読解知識
国語の教員として、特に高校で教える際には、古典文学の深い知識と読解力が求められます。
古典は日本の文化や思想の源流を理解するために不可欠なものであり、これを生徒に教えるためには、古語や文法、背景知識に精通している必要があります。
また、難解な古典を分かりやすく生徒に伝え、興味を持たせるための工夫も必要です。
小論文の書き方
小論文の指導は、大学受験や進学において重要な役割を果たします。
国語の先生は、生徒が論理的で説得力のある小論文を書くための技術を教えることが求められます。
これには、テーマに対する論点の整理、根拠を示す方法、結論のまとめ方など、小論文の基本的な構成と論理展開を指導する力が含まれます。
教材研究したことを授業に反映する能力
国語の授業を効果的に行うためには、教材研究を通じて得た知識や工夫を授業に反映する能力が必要です。
教材研究では、教科書や補助教材の内容を深く理解し、生徒の興味や理解度に応じた授業をデザインすることが求められます。
また、新しい教育方法や技術を取り入れ、生徒の学びを最大化するための工夫を行うことも大切です。
国語の先生の大変なところ
国語の先生は、生徒の学力向上を支える重要な役割を担っていますが、その業務は非常に多岐にわたり、大変な面も少なくありません。
以下に、国語の先生として働く上での大変さについて説明します。
教える授業の種類も時間も多い
国語の授業は、現代文、古典、漢文など、多岐にわたる内容をカバーしなければなりません。
それぞれの分野に対して、専門的な知識と授業の進行方法を準備する必要があり、授業の種類が多い分、負担も大きくなります。
また、国語は必修科目であり、全学年に対して授業を行うことが多いため、授業時間も膨大です。
時間の管理が非常に重要になり、忙しさが増すことがしばしばです。
試験問題の作成・採点に時間がかかる
国語の試験は、読解問題や記述式問題が多く、これらの作成と採点にはかなりの時間がかかります。
特に、記述式問題では、生徒一人ひとりの回答を丁寧に読み、適切な評価を行う必要があるため、採点作業は非常に時間がかかる作業です。
また、問題の作成においても、適切な難易度で出題し、バランスの取れたテストを作ることが求められるため、準備にも多くの時間を費やす必要があります。
文章の添削依頼が多い
国語の先生は、授業以外にも生徒からの文章添削依頼を受けることが多いです。
小論文や志望理由書、レポートなど、さまざまな文章の添削を行う必要がありますが、これも時間がかかる作業です。
一つひとつの文章に対して、内容のチェックや表現の修正を丁寧に行うため、日常業務に追われる中で、この負担が大きく感じられることがあります。
授業の準備に時間がかかる
国語の授業では、教材の選定や資料の作成、授業計画の立案など、準備に時間がかかります。
特に、古典や漢文の授業では、難解な内容を生徒が理解しやすいように工夫する必要があり、そのための準備が必要です。
また、毎回の授業で新しい内容を扱うため、常に新しい資料や指導方法を考えることが求められ、これが大きな負担となることがあります。
まとめ
国語の先生になるためには、教育学部や国語教育専攻がある大学で教職課程を履修し、教員免許を取得することが必要です。
教員免許は一種、二種、専修の3種類があり、各種免許に応じた教育を受けることが求められます。
教員採用試験を受け、合格すれば国語の先生として働けますが、私立学校や塾で経験を積むことも一つの道です。
授業の準備、試験問題の作成・採点、文章の添削など、業務は多岐にわたり、時間がかかることもありますが、生徒の成長を支えるやりがいがあります。