公立高校教員を辞めた僕
教師マインド

元高校教員が教える!部活動顧問の断り方について解説

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くま
くま

部活動が負担で教員をやめようかと…

めがね先生
めがね先生

ちょっと待って!僕も部活動がしんどくて教員を辞めたけど、部活動は断れるんだよ!

僕は2年前に部活動が大きな要因となり、教員を辞めました。(硬式野球部の部長でした)

しかし、

部活動は断ることができます!

今となっては僕はもう遅いですが、今辞めようか迷っている人はまだ間に合います。

この記事では、部活動が苦しく教員を辞めたいと思っている人に向けて、部活動顧問の断り方について解説します。

アドセンス

はじめに:部活動顧問の重圧と悪影響

教育活動の一環として、部活動を通じて生徒の成長をサポートすることはやりがいのある仕事です。

一方で、長時間にわたる指導や休日の拘束など、教員自身の生活や健康に大きな影響を及ぼすこともあります。

部活動顧問の役割とは?

部活動顧問は、生徒の指導だけでなく、日々の練習計画の立案や試合の同行、保護者とのコミュニケーションなど、多岐にわたる業務を担っています。

また、部活動の成果が学校全体の評価にも影響を与えるため、顧問には責任感が求められます。

しかし、これらの業務は通常の授業時間外で行われることが多く、教員にとっては非常に大きな負担となります。

顧問業務が教員に与える影響

部活動顧問業務は、教員の心身に深刻な影響を与えることがあります。

特に、長時間労働や休日出勤が常態化すると、過労やストレスが蓄積し、健康を害するリスクが高まります。

めがね先生
めがね先生

僕は過労で耳が聞こえなくなったり、高熱が1週間続いたりとかなりしんどい思いをしました…

また、部活動に費やす時間が増えることで、授業準備や家庭生活に割ける時間が減少し、教員としての本来の業務に支障をきたすこともあります。

このような状況が続くと、教員のモチベーションや精神的な健康が損なわれ、結果的に教育の質が低下する恐れもあります。

部活動顧問の強制は法的に問題?

教員に部活動顧問を強制することは、法的に大きな問題を含んでいます。

部活動は学校教育の一環とされますが、これはあくまで勤務時間内に限られた話であり、勤務時間を超えて行われる指導や活動への強制は、法的に無効です。

部活動の顧問を強制されることの法的側面

部活動の顧問を教員に強制することは、労働基準法や教育公務員特例法に違反する可能性があります。

これらの法律は、教員の労働時間や業務内容を明確に定めており、勤務時間外の活動を強制することは原則として認められていません。

さらに、部活動が教育課程外の活動であるため、法的には勤務時間内で行われるべきものですが、現実には多くの学校で勤務時間外に行われており、強制は法的にできません。

教員の権利を守るための知識

教員が自分の権利を守るためには、まず労働基準法や教育公務員特例法についての基本的な知識を持つことが重要です。

特に、超勤四項目に関する理解が不可欠です。

超勤四項目とは、教員が勤務時間を超えて行わなければならない業務を限定したもので、部活動の指導はこの項目には含まれていません。

したがって、勤務時間外の部活動顧問業務を拒否することは法的に認められる正当な権利です。

また、万が一、勤務時間内での指導を強要された場合でも、教育課程に定められた教育活動を優先させる権利があるため、適切に対応することで自己防衛が可能です。

超勤四項目とは何か?

教員の労働条件は一般の労働者とは異なる特別なルールが適用されています。

中でも「超勤四項目」は、教員が勤務時間を超えて行う業務を明確に限定したもので、非常に重要な概念です。

教員の労働条件と超勤四項目の概要

教員の労働条件は、教育公務員特例法や労働基準法によって規定されていますが、その中で「超勤四項目」は、特に注目すべきルールです。

超勤四項目とは、教員が勤務時間を超えて行わなければならない業務を次の4つに限定するものです。

  1. 校外学習等の引率:修学旅行や遠足など、学校外で行われる学習活動の引率。
  2. 災害時等の緊急対応:災害や緊急事態が発生した際の対応業務。
  3. 臨時的な業務:学校行事の準備や特別なイベントの対応。
  4. 緊急を要する生徒指導:生徒の安全や緊急の問題に対応するための指導。

これら4項目以外の業務については、教員に対して勤務時間外に行うことを強制することは認められていません。

つまり、部活動の指導はこの「超勤四項目」に該当せず、勤務時間を超えて強制されることは法的に無効です。

部活動顧問業務と超勤四項目の関連性

部活動顧問業務は、教員の業務の中でも特に時間外に行われることが多い業務の一つですが、先述の通り、超勤四項目には含まれていません。

つまり、教員は法的に部活動の指導を勤務時間外に行うことを強制されることはなく、もしそれを強要された場合には拒否する権利があります。

校長先生とのやりとり

部活動顧問を断る際には、校長先生とのやりとりが重要なポイントとなります。以下に、具体的な対応方法を5つのステップで説明します。

①年度末の希望アンケートで断る

多くの学校では、年度末に翌年度の学年や校務分掌の希望を記入するアンケートが実施されます。

アンケートには、希望する部活動の欄が含まれていることが一般的です。

このタイミングで「来年度は部活動の顧問をお断りします」と明確に記載しておくことが重要です。

これにより、学校側に早めに意思を伝え、後のトラブルを避けることができます。

断る理由を記載する際には、勤務時間や家庭の事情を強調すると効果的です。

②面談での対応策と録音の重要性

アンケートでの意思表明後、校長先生との面談を求められることがあるでしょう。

この際、会話内容を記録するためにスマートフォンなどで録音することをお勧めします。

これは、場合によってはパワハラに該当する発言が出る可能性があるからです。

面談では、再度「来年度の顧問業務をお引き受けできない」と明確に伝えます。

録音があることで、万が一のトラブルに備えることができます。

③勤務時間外の部活動命令は法的に無効

面談の中で、校長先生から「部活動の指導も職務の一環だからやってもらわなければ困る」や「職務命令だ」と言われる可能性があります。

この場合、勤務時間外の部活動指導は法的に無効であることを説明する必要があります。

部活動は教育課程の一環として行われるものですが、それはあくまで勤務時間内に限られた話です。

勤務時間外の指導を命じることは、労働基準法や教育公務員特例法に反する可能性があるため、しっかりと拒否することが大切です。

④勤務時間内での顧問業務の制限と対応策

勤務時間内での部活動顧問業務を依頼された場合、対応策を持っておくことが重要です。

例えば、

「勤務時間外での指導はできないため、活動時間を16時半までに制限する」

という提案や、

「それを超える場合は、校長先生が監督責任を持つことを確認する」

という方法があります。

また、教員の休憩時間や他の職務内容を引き合いに出し、現実的に部活動の顧問業務を果たせる時間がほとんどないことを説明するのも有効です。

周りと軋轢を生まないために気をつけたいこと

部活動顧問を断る際には、周囲との関係を良好に保つことが重要です。

特に同僚や生徒との間で軋轢を生まないためには、礼儀正しいコミュニケーションや適切な対応策が求められます。

また、働き方改革と家庭生活の両立を意識することで、自分の選択が正当であることを周囲に理解してもらうことも大切です。

礼儀正しいコミュニケーションの重要性

部活動顧問を断ることは、職場内での人間関係に影響を及ぼす可能性があります。

そのため、普段から礼儀正しく、明るい態度を保つことが大切です。

日々の挨拶や礼儀を守ることで、周囲に良い印象を与え、信頼関係を築くことができます。

特に、「おはようございます」や「お先に失礼します」といった挨拶は、簡単なコミュニケーションでありながら、職場の雰囲気を良くする効果があります。

生徒や同僚への適切な対応策

部活動顧問を断った際、生徒や同僚からその理由を問われることがあります。

このような場合には、正直かつ適切な対応が求められます。

生徒に対しては、「諸事情で放課後学校にいられなくなったんだ」といった柔らかい表現で説明することが有効です。

また、場合によっては、「働き方改革を進めるために顧問を持たないことにした」と具体的に説明することも選択肢の一つです。

同僚に対しても、部活動以外の仕事に対する熱意や努力を示すことで、顧問を持たない理由を理解してもらうことができます。

働き方改革と家庭生活の両立を目指して

部活動顧問を断ることは、働き方改革や家庭生活の両立を実現するための一歩です。

この選択は、自分自身の健康や家族との時間を守るために重要です。

そのため、周囲に対しても、この選択が個人の生活の質を向上させるためであることを伝えることが大切です。

例えば、家族との時間を大切にするためや、将来的に子育てに専念したいという理由を明確にすることで、他の教員や管理職に理解してもらいやすくなります。

結果として、個人の幸福と職場での調和を保つことができます。

教員自体を辞めたくなったら

教員としてのキャリアを積んでいく中で、さまざまな理由から教職そのものを辞めたいと感じることがあるかもしれません。

教員という職業は責任が重く、日々の業務に追われる中で、次第に心身の負担が大きくなっていくこともあります。

そんな時に、自分の将来を見据え、新たな道を模索することは決して間違いではありません。

転職・起業を視野に入れよう

教員を辞めたいと感じた時、まず考慮すべきは転職や起業という選択肢です。

教員として培ったスキルや経験は、他の業界や職種でも十分に活かすことができます。

例えば、教育関連企業での研修やコンサルティング業務、あるいは自分自身で教育関連のビジネスを立ち上げることも可能です。

また、起業を考える際には、少額の資本で始められるビジネスモデルやフランチャイズの選択肢も視野に入れてみましょう。

転職エージェントがおすすめ

転職を考える際には、転職エージェントを利用するのがおすすめです。

転職エージェントは、個々のスキルや経験に合わせた求人情報を提供してくれるだけでなく、転職活動全般をサポートしてくれるパートナーです。

特に、教員から他業界への転職を目指す場合、どのような職種が適しているのか、どの企業が自分に合っているのかをプロの視点でアドバイスしてもらえることは大きなメリットです。

また、エージェントを利用することで、非公開求人にアクセスできる可能性も広がります。

転職活動を効率的に進めるためにも、信頼できるエージェントを見つけることが重要です。

まとめ

部活動顧問を断る際の具体的な方法や、周囲との関係を円滑に保つためのポイントを解説しました。

部活動顧問は教員にとって大きな負担となり得るため、法的知識を持ち、適切に断ることが重要です。

また、礼儀正しいコミュニケーションを心がけ、校長先生や同僚、生徒との関係を大切にすることで、軋轢を避けることができます。

教員としてのキャリアに限界を感じた場合は、転職や起業も視野に入れ、自分に合った選択肢を見つけましょう。


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めがね先生
めがね先生
塾経営 / webライター
田舎の塾を個人経営しながら、webライターの会社も経営している。 高校教員として正規採用されて7年働くも、2023年に退職し起業。起業1年目、塾のみで月50万円の利益を達成する。
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