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起業・塾経営

【個人学習塾の税金】意外と知らない個人事業税について解説!

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くま
くま

塾を始めて2年目だけど「個人事業税」の通知書が届いたよ!どんな税金なの?

めがね先生
めがね先生

個人事業税は、事業の種類によって税額が変わるんだ。しかも節税がしにくい税金でもあるんだよ。

昨日、始めて個人事業税の通知書が届きました。

支払う金額はなんと「約35,000円」!!

完全にノーマークの税金だったため、手痛い出費です。

この記事では、個人塾経営者が払わなければならない事業税について解説します。

節税がしにくい「個人事業税」の節税方法もあわせて紹介します。

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塾の経営者が支払うべき税金

以下は、塾経営者が支払うべき税金の表です。

税金の種類概要課税基準税率納付時期
所得税事業所得に対して課される国税。経費を差し引いた所得に対して課税。復興特別所得税が加算される場合もある。収入から経費を引いた所得累進税率(5%〜45%)確定申告時(毎年3月)
住民税1月1日時点の住所地や事業所所在地に納める地方税。所得に応じて課税される。前年の所得一律10%確定申告後に通知が送付される
個人事業税指定業種に該当する事業所得に対して課される地方税。事業所得が290万円を超える場合に課税される。事業所得が290万円を超える場合5%確定申告後に通知が送付される
消費税商品やサービスの販売に伴い受け取る税金。前々年の課税対象売上高が1,000万円を超える場合に課税される。課税対象売上高が1,000万円を超える場合10%(標準税率)翌年3月31日までに申告・納税

塾経営者が支払うべき税金は、所得税、住民税、個人事業税、消費税の4つに分かれます。

所得税は事業所得に対して累進税率で課税され、復興特別所得税が加わる場合もあります。

住民税は前年度の所得に基づいて一律10%の税率で課税されます。

個人事業税は事業所得が290万円を超える場合に5%の税率で課され、塾経営者の場合「諸芸師匠業」に該当します。

消費税は売上高が1,000万円を超える場合に10%の標準税率が適用され、翌年の3月31日までに申告と納税を行います。

個人事業税は利益が290万円超えるとかかる

個人事業税は、利益が290万円を超えないとかかりません!

逆に節税を意識していない人にとっては、個人事業税がかかるぐらい稼いでおかないと生活できないでしょう。

なので、個人事業税がかかるぐらい利益を出すのを目標にしましょう。

ちなみに、確定申告をしたら自動的に計算されて支払額が送られてきますので、自分で計算しなければならない訳ではありません。

そもそも個人事業税とは?

個人事業税は、個人事業主が事業で得た利益に対して支払う税金の一つです。この税金は、所得税や消費税とは違い、都道府県に納める「地方税」と呼ばれる種類の税金です。

具体的には、事業で年間に得た利益が290万円を超えた場合、その超えた分に対して個人事業税がかかります。

誰が払うの?

個人事業税は、事業で得た利益が290万円を超えた個人事業主に課されます。学習塾を運営している場合、塾の利益が290万円を超えると、この税金が必要になります。

都道府県によって計算され、年に2回(通常は8月と11月)に分けて納めることが多いです。

どうやって計算するの?

個人事業税の計算はとてもシンプルです。まず、事業で得た利益(収入から経費を引いた額)が290万円を超えるかどうかを確認します。

もし超えていれば、その超えた金額に税率(学習塾の場合は5%)をかけて税額を算出します。

例えば、事業で300万円の利益があった場合、290万円を超える部分は10万円です。

この10万円に5%をかけると、5,000円が個人事業税として支払うべき金額になります。

いつ払うの?

個人事業税は通常、毎年8月と11月に納付します。納税のための通知書が都道府県から送られてくるので、その指示に従って支払います。

支払いは、銀行やコンビニ、またはインターネットで簡単に行うことができます。

個人塾経営者だと実際どれぐらいかかる?

個人塾経営者の年収は約300万円から500万円と言われています。

以下は、利益が300万円から500万円の場合の個人事業税を表にまとめたものです。

利益額超過分 (利益額 – 290万円)税率個人事業税
300万円10万円5%5,000円
350万円60万円5%3万円
400万円110万円5%5万5,000円
450万円160万円5%8万円
500万円210万円5%10万5,000円

利益が増えるにつれて個人事業税も増加することがわかります。

ちなみに、起業して1年目は利益290万円ぴったりではなくて、開業した月によってかかる税金が代わります。

以下は、開業月が1月から12月までの場合の、利益500万円に対する個人事業税の計算を表にしたものです。

開業月事業期間事業主控除額課税対象利益(500万円 – 事業主控除額)税率個人事業税
1月12ヶ月290万円210万円5%10万5,000円
2月11ヶ月265万9,000円234万1,000円5%11万7,050円
3月10ヶ月241万7,000円258万3,000円5%12万9,150円
4月9ヶ月217万5,000円282万5,000円5%14万1,250円
5月8ヶ月193万4,000円306万6,000円5%15万3,300円
6月7ヶ月169万2,000円330万8,000円5%16万5,400円
7月6ヶ月145万円355万円5%17万7,500円
8月5ヶ月120万9,000円379万1,000円5%18万9,550円
9月4ヶ月96万7,000円403万3,000円5%20万1,650円
10月3ヶ月72万5,000円427万5,000円5%21万3,750円
11月2ヶ月48万4,000円451万6,000円5%22万5,800円
12月1ヶ月24万2,000円475万8,000円5%23万7,900円

この表では、開業月が遅くなるほど事業主控除額が減少し、課税対象となる利益が増加するため、個人事業税が増えることがわかります。

たとえば、1月に開業した場合の個人事業税は10万5,000円ですが、12月に開業した場合(1ヶ月で500万円の利益を出したとしたら)には23万7,900円になります。

個人事業税の節税方法

個人事業税の節税方法にはポイントがあります。以下に代表的な節税方法を紹介します。

  1. 経費を適切に計上する
  2. 専従者給与を支払う
  3. 損失の繰越控除を利用する
  4. 開業時期を調整する

1. 経費を適切に計上する

個人事業税は、収入から経費を引いた「利益」に対してかかります。だから、事業で使ったお金(家賃、電気代、通信費など)はしっかり経費として計上しましょう。

経費を多く計上することで、利益が減り、税金も減らせます。

2. 家族に給料を支払う

家族を従業員として雇い、給料を支払うと、その給料も経費になります。例えば、奥さんや子供に手伝ってもらって給料を支払うと、その分、利益が減り、個人事業税も減ります。

3. 損失を翌年に持ち越す

もし、ある年に赤字(損失)が出たら、その赤字を翌年以降に繰り越して使うことができます。

翌年に利益が出ても、前の年の赤字を引くことができるので、税金が少なくなります。

4. 開業のタイミングを工夫する

開業する月によって、税金の控除額が変わります。例えば、1月に開業すると290万円までの控除が受けられますが、12月に開業すると24万2,000円しか控除されません。

できるだけ早い月に開業すると、より多くの控除が受けられて、税金が少なくなります。

まとめ

個人事業税は、事業で得た利益が290万円を超えると発生する税金で、塾経営者にも大きな影響があります。

開業のタイミングや経費の計上次第で税額が大きく変わるため、しっかりとした計画が重要です。

また、家族に給与を支払ったり、赤字を翌年に繰り越したりすることで、節税の効果を得ることも可能です。

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めがね先生
めがね先生
塾経営 / webライター
田舎の塾を個人経営しながら、webライターの会社も経営している。 高校教員として正規採用されて7年働くも、2023年に退職し起業。起業1年目、塾のみで月50万円の利益を達成する。
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