公立高校教員を辞めた僕
教師マインド

教員を辞めたいを甘えと思わないで!元教員が思う過酷すぎる現場

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くま
くま

教員を辞めたいのは甘えなのかな?

めがね先生
めがね先生

教員の過酷な労働環境を考えても、絶対に甘えなんてことはないよ。

僕は実際、教員を辞めたいと相談した際に、何人かには「甘え」だと言われました。

しかし、教員の働き方からすると「甘え」なんてことはありません。僕の月の残業時間はゆうに100時間を超えていました。

令和4年度に実際された調査でも、実際に残業が40時間未満と回答しているのは小学校で2.6%、中学校で2.5%です。

さらに、働き方も、授業、部活動、事務作業、経理、人間関係(同僚、上司、保護者、子ども)の構築など多岐に渡り、非常にストレスフルです。

この記事では、教員を辞めたいことが甘えではない理由と教員を辞めたい時にすべき対策について紹介します。

アドセンス

教員を辞めたいと思うことは甘えではない!

教員として働く中で、「辞めたい」と思うことは決して甘えではありません。

むしろ、それは心身の限界に達していることを示す重要なサインです。

めがね先生
めがね先生

僕の場合は夜寝られず、朝体が動かない日々が何日も続きました。

教員は、教育現場での過酷な労働条件や、日々の業務に追われる中で、大きなストレスを抱えやすい職業です。

教員が感じる責任感や使命感は強いものですが、重圧に耐えられなくなることもあります。

このような状況で「辞めたい」と感じることは、自己保護のために必要な感情です。

自分を守るために職を辞めることは、甘えではなく、自己を大切にする行動です。教育現場の過酷さを知り、限界を感じたときには、自分の気持ちをしっかりと受け止め、無理をしないでください。

でも、甘えだと思われがち

多くの教員は、辞めたいという気持ちを抱えながらも、それを「甘え」として捉えてしまうことが多いです。

教員が持つ強い使命感や責任感から来るものです。また、周囲からの「教員を辞めるなんて甘えだ」という声が、その思いをさらに強化してしまうこともあります。

教員は常に生徒のために最善を尽くすことが求められ、自分の限界を認めることが難しいと感じることがあるため、辞めたいという気持ちを抱いても、自分自身で否定してしまう傾向があります。

周囲からの期待やプレッシャーも重なり、辞めることが「逃げ」と捉えられることが少なくありません。

しかし、これは誤った認識であり、自分自身を大切にするための選択をすることは決して甘えではないということを理解する必要があります。

「教員辞めたい」=「甘え」と思ってしまう人の特徴

「教員辞めたい」という気持ちを甘えだと思い込んでしまう人には、いくつかの特徴があります。

責任感が強すぎる

「教員を辞めたい」と思っても、それを甘えだと感じてしまう人には、まず責任感が非常に強いという特徴があります。

このタイプの人は、他人に迷惑をかけたくないという思いが強すぎて、辞めることを悪いことだと感じがちです。

めがね先生
めがね先生

僕もこのタイプで、迷惑をかけないようにしていると、さらに心がしんどくなっていくんですよね…

生徒や同僚への責任を重く受け止め、自分が抜けることで周囲に与える影響を過度に心配してしまいます。

仕事を辞めることは逃げ

また、「仕事を辞める」という行為そのものを「逃げ」と捉えてしまう傾向があります。

特に教員という職業に対する使命感が強すぎると、辞めることが自己否定につながりやすくなります。

教育者としての使命を全うすることが最優先と考えるあまり、自分の限界を認めることができず、辞めることを自己否定や失敗と感じてしまうのです。

周囲からの影響を受けやすい

周囲からの意見に過剰に反応する人も、辞めたいという気持ちを「甘え」と捉えがちです。

「甘えるな」といった周囲の言葉を過度に気にしてしまい、自分の気持ちよりも他人の意見を優先してしまいます。

めがね先生
めがね先生

「甘えるな」、職場の先輩や同僚から何度か言われましたね。

周囲の期待に応えようとするあまり、自分自身の気持ちを抑え込んでしまい、苦しみながらも現場にとどまることを選んでしまいます。

なぜ甘えだと思われるのか?

教員が辞めたいと思うことが甘えだと見られる背景には、社会的な認識や教育現場の特殊な状況が影響しています。

教員という職業は、他の職業に比べて強い使命感が求められ、社会的にも「尊い職業」として認識されているため、「辞めたい」という気持ちが理解されにくい傾向があります。

また、教員が辞めることで生徒や学校に与える影響が大きいため、辞めること自体が責任放棄と見られがちです。

このような背景から、教員が辞めたいと感じることが甘えと捉えられやすい状況が生まれます。

しかし、実際には過酷な労働環境や精神的な負担が原因で、辞めたいと感じることは至極当然のことです。

このような現実を理解し、自分自身の健康や人生を大切にすることが必要です。

周囲のこんな声は気にしない

教員を辞めたいと感じたとき、周囲からの意見に過剰に反応する必要はありません。

自分の状況や将来を見据えて、冷静に判断することが大切です。

教員を3年間は続けなさい

「教員を3年間は続けなさい」という意見は、よく耳にするアドバイスの一つです。

しかし、これは一律に当てはまるものではありません。確かに、新しい環境や仕事に慣れるまでには時間がかかることが多いため、1年間は試行錯誤を繰り返す期間として重要です。

この期間を通じて、教員としてのスキルを磨き、環境に適応できるかどうかを判断できます。

しかし、3年間という期間を絶対的なものと考える必要はありません。もしも、その間に精神的・肉体的な限界を感じた場合、無理をして続けることは逆効果となることが多いです。

自分自身の健康や幸福を優先し、適切なタイミングでの転職やキャリアチェンジを検討することが大切です。

教員が大変なんてはじめからわかっていたよね

「教員が大変なのは、はじめからわかっていたよね」という意見もまた、教員を辞めたいと感じた人々に対して投げかけられることが多いフレーズです。

しかし、実際の教育現場と民間の意識は大きく異なります。教員として働く前に経験する教育実習や研修では、学校での業務の一部しか見れず、実際に教員として働くと、業務量や責任の重さは想像をはるかに超えています。

教育実習や研修では、授業の準備や進行、児童・生徒との関わり方など、教員の一部の業務を学べますが、教員として働く際にはそれ以外の多岐にわたる業務が加わります。

例えば、放課後の部活動指導、保護者対応、学校行事の運営、さらには教職員同士の会議や学校運営のサポートなど、業務は多岐にわたり、それらを全てこなすために長時間労働が求められます。

また、児童・生徒の心身の健康や安全を守る責任も重く、教員は常に緊張感を持って仕事にあたらなければなりません。

これらの現実に直面すると、「教員が大変なのは初めからわかっていた」という言葉は、実際に現場で働く教員たちにとっては的外れに感じられることが多いのです。

現場に立ってみなければわからない苦労や負担が多く、そうした現実に耐えかねて「辞めたい」と感じるのは、決して甘えではなく、むしろ人間として当然の反応です。

民間企業の方が大変だよ

「民間企業の方が大変だよ」という声を耳にすることもありますが、これは一概には言えません。

確かに、民間企業にも厳しい労働環境や過酷な業務が存在しますが、それは教員の仕事の大変さとは別の性質のものです。

教員としての仕事には、教育の現場特有のストレスや責任感が伴い、これは他の職業ではあまり見られない要素です。

また、民間企業では、業務の成果が明確に評価されることが多く、そのための報酬や昇進の機会もありますが、教員の仕事は必ずしもそのような形で評価されるわけではありません。

それぞれの職業には異なる大変さがあり、他の仕事が大変だからといって、教員の仕事が甘えとされる理由にはならないのです。

教員からの転職は難しい

「教員からの転職は難しい」という声も、教員を辞めたいと考える人々を不安にさせる要因の一つです。

しかし、教員としての経験は、多くのスキルを培う機会を提供します。例えば、コミュニケーション能力や問題解決能力、組織管理能力などは、他の職業でも高く評価されるスキルです。

これらのスキルを活かして、教育関連の仕事だけでなく、さまざまな分野への転職が可能です。

さらに、近年では転職支援サービスや専門家のアドバイスを受けることで、転職活動を効率的に進めることができます。

転職が難しいと感じるのは、未知の領域に対する不安からくるものであり、適切な準備とサポートを得ることで、その不安を乗り越えることが可能です。

教員を辞めたいという気持ちを乗り切る方法

教員を辞めたいという気持ちを乗り切る方法は、まず自分の心身の健康を最優先に考えることが重要です。

無理をせず、限界を感じたらすぐに休むことを選びましょう。ここでは、辞めたいという気持ちを乗り切るための具体的な方法を紹介します。

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自分の頑張りすぎを見直す

教員は、仕事に対して過度に責任を感じ、無理をしてしまうことがよくあります。しかし、すべてを完璧にこなそうとするのは、心身に大きな負担をかける原因となります。

まず、自分がどれだけ頑張りすぎているのかを見直しましょう。他の教員と協力し、仕事を分担することで、負担を軽減できます。

無理なく続けられるペースを見つけることが、長期的な教員生活を支える秘訣です。

思い切って休みをとる

心身の不調を感じたら、思い切って休みを取ることが大切です。「他の人に迷惑をかける」と思うかもしれませんが、自分の健康を守ることが最優先です。

学校には他の教員がいて、チームとして仕事をカバーできます。休むことで、リフレッシュし、再び前向きに仕事に取り組むエネルギーを得ることができるでしょう。

早めの休息が、長期的な健康維持に繋がります。

同じ境遇の人と気持ちを共有する

教員生活の悩みやストレスを抱え込まず、同僚や友人と気持ちを共有することが重要です。

同じ立場にいる人々と話すことで、共感や助言を得られ、孤独感が和らぎます。特に、同僚や友人との会話は、心の支えとなり、困難な時期を乗り越える力を与えてくれます。

共感し合える仲間を持つことは、精神的な安定を保つための大切な手段です。

自分の考えを整理する

頭の中で漠然とした不安や悩みが渦巻いている時は、それらを紙に書き出してみると良いでしょう。

自分の気持ちや状況を視覚化することで、何が問題で、どう対処すべきかが明確になります。

書き出すことで、自分の気持ちを整理し、冷静に対処するための一歩を踏み出せます。

問題を解決するための具体的な方法が見えてくることもあります。

教員以外の仕事について調べる

教員という職業に固執せず、他の職業についても調べてみることで、気持ちに余裕が生まれることがあります。

最悪の場合、転職という選択肢があることを知っているだけで、今の仕事に対するプレッシャーが軽減されるかもしれません。

教員以外にも多くの仕事があり、その中から自分に合った新たなキャリアを見つける可能性も広がります。

教員からの転職を成功させるコツ

教員からの転職を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。

働いているうちに転職活動を始める

転職を考える際、現職に就いているうちに転職活動を始めることは、非常に有効です。

転職活動を進めるための時間とエネルギーを確保するために、働きながらの計画的なアプローチが求められます。

仕事を続けながら転職活動を行うことで、経済的な安定を保ちながら、冷静に次のキャリアを見極められます。

また、在職中に転職先を見つけることで、無職の期間を避け、スムーズに新しい職場に移行できるメリットもあります。

転職活動を進める際には、時間管理をしっかりと行い、無理のない範囲で計画的に進めることが大切です。

専門家に相談する

転職活動を成功させるためには、専門家に相談することも非常に有効です。転職エージェントやキャリアカウンセラーは、求人情報の提供だけでなく、面接対策や履歴書の書き方など、具体的なアドバイスをしてくれます。

また、業界の動向や転職市場の最新情報を得ることができるため、自分に合った転職先を見つけるための手助けとなります。

専門家のサポートを受けることで、効率的に転職活動を進めることができ、成功率を高めることができます。

特に初めての転職で不安を感じている場合には、専門家の力を借りることが非常に有益です。

自己分析をする

転職活動を進める上で、自己分析は非常に重要なステップです。自己分析を通じて、自分の強みや弱み、スキルや経験を明確にすることで、どのような職種や職場が自分に適しているのかを判断できます。

自己分析を行う際には、自分の過去の経験や成功体験を振り返り、それらが次のキャリアにどう活かせるかを考えることが大切です。

また、自分が今後どのようなキャリアを築きたいのか、目標を明確にすることで、転職先の選択に迷わずに済みます。

自己分析をしっかりと行うことで、転職活動の方向性が定まり、成功への道が開けるでしょう。

具体的なイメージを持つ

転職を成功させるためには、具体的なイメージを持つことが大切です。どのような職場で働きたいのか、どのような役割を担いたいのかを明確にイメージすることで、転職活動がスムーズに進みます。

例えば、教育関連の仕事に転職する場合、教員としての経験をどう活かせるかを具体的に考えることが必要です。

また、新しい職場での働き方やキャリアパスを具体的に描くことで、転職後のギャップを減らし、スムーズに新しい環境に適応することができます。

具体的なイメージを持つことで、転職活動のモチベーションを維持しやすくなり、成功への近道となるでしょう。

まとめ

教員を辞めたいと感じることは決して甘えではありません。

過酷な労働環境や精神的な負担が原因で、辞めたいという気持ちが生じるのは自然なことです。

しかし、辞めるかどうかを判断する際には、冷静に自分の気持ちや状況を見つめ直すことが大切です。

甘えかどうかではなく、自分の本心を大切にし、後悔のない選択をすることが最も重要です。

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めがね先生
塾経営 / webライター
田舎の塾を個人経営しながら、webライターの会社も経営している。 高校教員として正規採用されて7年働くも、2023年に退職し起業。起業1年目、塾のみで月50万円の利益を達成する。
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